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本名:山下裕美
出身:大阪府堺市 生息:東京都渋谷区 本職:広告意匠士 どさんぴんリンク DOSANPIN GUITAR HOLIC日本フォスター・プラン アムネスティ 国境なき医師団 日本赤十字 日本ユニセフ協会 グリーンピース・ジャパン グローバル・ヴィレッジ 以前の記事
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2008年 06月 28日
僕がまだ小学生の頃だったと思う。日曜洋画劇場で「野のユリ」という映画を観た。原題を「Lillies of the Field」というシドニー・ポワチエ主演の映画。1963年に制作されたモノクロのこの映画は下の毛も生えていない私をとても感動させた。たかがガキンチョの感動するレベルなんて大袈裟に言うほどでもないが、とにかく心の奥のどこかに焼き付いてしまった。映画の内容が単純だったことがその理由かも知れないが、感動と言うよりもあの時の感覚が今でも忘れられない。
ポンコツのステーションワゴンで旅をしている黒人除隊兵のホーマー・スミス(ポワチエ)。アリゾナの砂漠で5人の修道女に出会う。言葉もままならない彼女たちは東ドイツの教団から派遣されてきたという。そしてこの荒野に教会を建てようと、遠く離れた仮の教会へ毎週開かれるミサのため何時間もかかる道のりを徒歩で通いながら寄付を募っていた。それを見かねたホーマーは車で彼女たちを修道院から教会まで送迎することに。ところが強面院長マザーマリア(リサ・スカラ)は旅に戻ろうとするホーマーを「神から使わされた助人」と勝手に決め付けてしまう。気のいい流れ者ホーマーは最初は拒むが成り行きで、彼女たちに英語を教えながら手伝いをするはめに・・・。物語は、どちらかというと無信仰者で流れ者のホーマーと戒律の厳しいドイツの修道女たちのコントラストを教会が立ち上がっていく落成日までの時間軸と共に描いていく。 教会落成の夜、「あなたに礼など言う必要はありません。教会を建てるのは神の使いであるあなたの使命です。」と言い張るばかりで「神」にしか感謝しないマザーマリアが、ホーマーの誘導で思わず礼を言いそうになるシーンがある。心の奥底では感謝しているものの口に出して感謝の言葉を吐かない強情な院長が、これまた憎らしくもあるが全編を通して好印象に残る。一方、多くの黒人がそうであるように、彼もまたアメリカの差別社会を背負う独りの流れ者で、感謝されることよりも教会を建てた自身に何よりも誇りを感じている。そして黒人霊歌「Amen」を歌いながら皆に悟られないよう静かに去っていくラストシーン。マザーマリアだけが彼の旅立ちの気配を感じ「・・・」と最期に何かを呟く。口が動いているだけで何を呟いたのか分からないが、全編を観れば自ずと分かるだろう。小学生の頃からこの映画の素朴なラストシーンが大好きでたまらない。 シドニー・ポワチエはこの映画で黒人初のオスカーに輝いた。日本ではあまり知られていない作品だが、最近DVDも出たようなので興味がある方は是非どうだろう。これでもかと「夢」や「感動」ばかりがもてはやされる中で、時にはこういう映画で心が豊かになるのも悪くない。 予告編 Lillies of the Field
by do-san-pin
| 2008-06-28 20:45
| どさんぴんなざれごと
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